衛星劇場で放送していた「ショッピング王ルイ」全16話見終わりました。とっても温かくて楽しいドラマでした
買い物が唯一の楽しみのショッピング王という異名をもつ御曹司ルイ(ソ・イングク)がひょんなことから記憶を亡くして浮浪者に
山奥から家出した弟を探しにソウルにやってきたボクシル(ナム・ジヒョン)は弟の服を着ている浮浪者のルイと出会い、弟を探すためにも一緒に暮らすことに。
そんな二人が色々な人達と出会い、そして自然にお互いかけがえのない人になっていく。そして交通事故で亡くなったはずの黄金グループの御曹司のカン・ジソンことショッピング王がルイだとわかっていく。ルイが邪魔な社長のペク・ソングは色々企むけど、そこまで悪人ではなくて最後は自分からルイに謝って自首します。もちろんハッピーエンド
とにかくみんないい人で個性的で楽しいです
記憶を失くしたルイはホント小学生の様、寂しがりで怖がりで、それでいて屈託なく命令する
時たまマジでイラッとした私です。
だって頑張っているボクシルに迷惑ばかりかけるんだもの
でも無性に抱きしめたくなる母性本能をかき立てるルイでもあったけど
寂しがり屋の1人ぼっちの二人が出会ったら・・・自然とお互い必要とする大切な人になっていったのね
素朴で頑張りやの役が似合うナム・ジヒョンさん。イラつくけど憎めないルイもソ・イングクさん自身がこんな人って思えちゃうくらいでした
ボクシルを好きになるもう一人の男性ジュンウォン(ユン・サンヒョン)、まあ、彼もいい味出していて面白いけどちょっと可哀そうで・・・最後はまたボクシルのような高麗人参を売りに来た女の子に
なっていましたが
ユン・サンヒョンさんもいい役者さんです
とにかく主人公だけでなく、ルイの幼なじみのマリ(イム・セミ)は空回りでおかしくて、執事カップルも女3人オードリー、ビビアン、クレオパトラも皆さん愉快な仲間達、出演者みんながおかしくていい人で温かく気持ちよく見れたドラマでした
サムネ対策。(S先生「と」が抜けてる事に今気づいた。作り直さない笑)
どうしよう、どうしようっ。
おいら、怖いっ。怖いよっ。
そうだ!近くでさっきまでヘアメイク体験の呼び込みをしてた人はどこに行ったんだろう?
気づいてくれないかな?
『15分づつ交代しよう』って同じメイドさん達と話してたから、おいらがいつまでも戻らなかったら誰か呼びに来てくれるかもしれない。
「離せっ!はなっ…っ!」
3人に押さえつけられてるんだから力で敵うはずない。
そんなこと分かってるけど、おいら嫌だ!
翔くん以外の人に 触られるのも、体を見られるのも絶対嫌だっ…!
「暴れんなって。猫みたいだねぇ、さとこちゃん。ギャハハ」
爪を立てて引っ掻いたり、おいらは出来るだけ細かく動いて抵抗した。
力じゃ敵わないなら、ちょこまか動いて時間を稼ごう。
騒ぎに誰かが気付いて警備の人を呼んで来てくれるかもしれない。
「普段から女装してんの?やっぱり好きなのは男?」
サングラスの男がついにおいらのスカートをめくり上げてしまった。
「やっ、やだっ…っ!」
「なぁんだ。下着は女物じゃねぇじゃん。でも、黒かぁ。へぇ〜」
こんな格好で見られてしまった…
温泉に行ったり、プールや海に行けば着替える時に見られるけど、そんな時より数倍恥ずかしい…。
おいらは下唇を噛んで泣くのを堪えるしかなかった。
「あぁ〜あ。泣いちゃった?」
おいらの腕を押さえてた1人が、今にも流れ落ちそうな涙を見てケラケラ笑いながら聞いて来た。
こんなことになるなら、メイドなんか断ればよかった…
今すぐ帰りたい…おいら悔しいよっ。
なんで、こんなことされなきゃいけないの?ひどいよっ…うぅっ…
「…智くん?智くんっ!!」
誰かがおいらの名前を呼んだ。
一斉に4人は声のする方へ振り向く。
翔くん…?
そんなはずない…。だって翔くんはサッカー部の試合だもん…。
「お前らっ!智くんから離れろっ!」
一瞬、翔くんの声かなって思ったけど、少しだけ声が高い。
もしかして…!!この声って…
「…翔太くん?翔太くんっ!た、助けてっ!」
翔くんと翔太くんの声は確かに似てるけど、翔太くんの方が少し高い。
男達の間を縫って翔太くんの元へと駆け寄ると、すぐに翔太くんは後ろにおいらを庇ってくれた。
おいらは翔太くんのシャツを握りしめて、後ろから顔をヒョコって出すと男達を睨みつけた。
「なんだよ?邪魔すんなよ。やんのか?」
サングラスの男は、翔太くんを脅すように低い声で威嚇する。
おいらは少し怖くなって、またギュッと翔太くんのシャツを握りしめた。
「悪いことは言わない。この場から今すぐ消えろっ。警備の人に知らせたから警察が来るのも時間の問題だよ?
まぁ捕まりたいなら別にいいけど。」
怯むことなく翔太くんは堂々と男達に言う。
翔太くん…凄いなぁ。怖くないのかな?
やっぱり兄弟だなぁって後ろから翔太くんの顔を見上げた。
「ちょ、ちょっとふざけただけだろ?行こうぜ」
『警察』って言葉が効いたのか、ブツブツ言いながら4人はいなくなった。
おいらは安心して掴んでたシャツからやっと手を離した。
「智くん…大丈夫?」
「う、うん…警察来ちゃうかな?」
「あぁ、あれね、嘘だよ。くふふっ。あいつらビビって逃げやがってんの。ウケるね!」
「う、嘘?!嘘だったの?!んふふっ。凄いね!翔太くん頭いいね!」
咄嗟にあんな風に言えるなんて凄いや。
それに演技には全然見えなかったんだもん。
「兄貴から万が一の時はって言われたからね。ちょっと兄貴に電話する。」
「えっ?ど、どう言うこと?!」
おいらの質問に答える間もなく翔太くんは「もしもし?」って翔くんに電話をかけた。
「俺だけど。うん…着いたら男達に絡まれてて…まぁ間一髪。兄貴すげぇな…。智くん?うん、かわるよ。」
はいって翔太くんがおいらに携帯を差し出した。
おいらは心臓がバクバクする。
『どうしてメイドのこと黙ってたんだ!』って怒られるかもしれない…
「も、もしもし…?」
『智くん!大丈夫?!今、駐車場やっと見つけて…すぐにそっちに向かうから絶対に翔太の側を離れちゃだめだよ?!』
「え…?う、うん…わかった…」
訳がわからないまま、翔太くんに携帯を返すと、少し周りがざわつき始めた。
さっきの男達と翔太くんのやり取りを見て、何が起きたのかと野次馬が数人おいら達をチラチラと見てた。
「大野くんっ!」
人と人の間を掻き分けて顔を強張らせた村沖さんが駆け寄って来る。
誰かに騒ぎを聞いて走って来たみたいで、少し息を切らせてた。
「村沖さん、えへへっ…」
男がこんな格好で痴漢にあったなんて恥ずかしくて、おいらは照れ隠しと村沖さんを安心させるために笑ってみせた。
「大野くん…大丈夫?!…あっ、お兄さん?」
隣にいる翔太くんに気付くと、村沖さんは礼儀正しくお辞儀をした。
「本当の兄弟じゃないけど、まぁ兄弟みたいなもんかな。家族同然。ねっ?智くん!」
「うん。そうだね。んふふ。」
どうやら詳しく事態を把握してない村沖さんに「智くんのこと女の子と思って、チャラチャラした男達が絡んで来たのを助けただけ。」って翔太くんは説明した。
だけど、顔を見ておいらが泣いちゃったのはバレたみたい…。
普段は冷静沈着な村沖さんの顔色が曇る。
「兄貴には…秘密にしとくから!智くんがされたこと…」
村沖さんが警備の人に説明をしてる間に、コソッと耳元で翔太くんが言った。
スカートをめくられたとこ…やっぱり翔太くん見てたんだ…
「…うん」
「兄貴に言ったら、さっきのヤツら血眼になって探し出すかもしんないからさっ。
心配かけないでおこう。だから、智くんも忘れるんだ。出来る?」
「うん…忘れる」
「ふふっ。いい子だねっ」
にっこり笑っておいらの頭をポンポンって優しく撫でられた時「智くんっ!!」って少し離れた場所から翔くんの声が聞こえた。
「やっと王子様が来てくれたねっ」
翔くんはジャージ姿でおでこには薄っすら汗を掻いてるから、急いで来てくれたんだってすぐにわかった。
「翔くん…あの、あのね…」
「ごめんっ!」
「えっ?どおして翔くんが謝るの?」
「俺…助けに行けなかった…翔太に見に行くよう頼むしかなくてさ…」
「しょお…うっ…うぅっ、おいら、おいらが悪いんだよ?メイドやること翔くんに言わなかなったから…」
「智くん…」
ポロポロ涙を流すおいらの頬を翔くんの温かい手で包み込む。
凄く怖くて、翔太くんが助けてくれた時は本当に安心したけど、翔くんがこんなに必死になって来てくれたんだって思ったら、気が抜けて涙が我慢出来なかった。
会いたかった…。
翔くんに会いたかった…。
「はいっ、2人とも自分達の世界に入るの禁止ー。」
翔太くんにパンッて手を叩かれて、おいらと翔くんは我に帰る。
「大野くんっ!…あっ、お兄さん?」
警備の人や周りに説明を終えた村沖さんが次は翔くんに挨拶をした。
翔くんと翔太くんは顔が似てるから、村沖さんでもきっと2人が兄弟だとわかったと思う。
ただ、おいらと翔くんの関係はなんて説明したらいいかな…
「もしかして、村沖さん?智くんがお世話になってます。」
「い、いえ。とんでもないです。お二人は大野くんの従兄弟とか
幼なじみですか?」
村沖さん?…もうっ!
翔くんってば、にっこり笑ったりするから、村沖さん顔が真っ赤になってる!
もし村沖さんが翔くんのこと好きになっちゃったりしたらどうするのっ?
「翔太と俺は兄弟だけど、智くんは俺の…」
どうせ元教え子とか言うんだよね?
いいんだ、別に…
今までだって何回もあるもん。
「俺の大切なパートナーだよ。これからも仲良くしてあげてね。」
「え?パートナーって…?!お、大野くんの?」
村沖さんの目が大きく開く。
おいらもまさかそんなこと言うなんて思ってなくて、同じように目を開いた。
「そうだよ。一緒に暮らしてるんだ。ふふっ」
「翔くんっ!そ、そこまで言わなくても…恥ずかしいよ…」
「そう?じゃあ、学校のみんなには秘密にしてあげてね。村沖さん。」
「も、もちろんです。と、言うより…謝らなくてはいけません…。
大切なパートナーの大野くんを怖い目に合わせてしまって申し訳ありません。」
翔くんの目の前で村沖さんは深々と頭を下げた。
「私がメイドをお願いしたんです…。きっとお客様が喜んでくれると思って、まさかこんなことになるなんて思わなくて…」
「村沖さん?頭をあげて。君は何も悪くない。むしろ智くんにメイド服を着せてくれてありがとう。ふふっ」
「兄貴、それ変態発言。」
「んふふ。そうだね。翔くん変態だよ?」
「えっ?!智くんまで…変態じゃねぇっつーの!」
頭をあげた村沖さんもおいら達の会話にクスクス笑った。
翔くんはもちろん、おいらの嘘に薄々気付いてて、たまたまサッカーの試合の後に山田くんとデートのために学校まで迎えに来てた翔太くんに「嫌な予感がする」って学祭に行くよう頼んだんだって。
翔太くんが着いた時にちょうどおいらが絡まれてた…
もし、翔太くんが来てくれなかったらどうなってたかな?って想像するのが怖い。
「兄貴!今日、涼と泊まるホテル代請求するからなっ!」
「わかったよ。けど、助かったよ。翔太ありがとな。」
翔太くんを見送って、おいらは打ち上げの参加を断った。
村沖さんも「ゆっくり休んでください。」って承諾してくれて、着替えと荷物を持って翔くんの元へと向かった。
「あ!着替えるの忘れてた…」
「ん?そのままでいいじゃん。すごくかわいいよ。帰ったら今朝の続きするんでしょ?」
「…うん。する…んふふ。」
駐車場まで翔くんと手を繋いで歩いた。
メイド姿だから目立ってしまうけど、こんな風に明るい時間に翔くんと手を繋いで歩けるなんて、女装も悪くないなぁなんて。
「今日は…メイドだからご主人様に…」
「ん?」
「ご主人様に…ご奉仕するね!んふふ。」
「すげぇ楽しみ。」
おしまい?!( ̄▽ ̄)
続くかな?続かないかな?秘密ー。