幼なじみの前にやることチェックリスト
メンバーも先生も相葉くんを取り囲んでるから、俺からは見えない。
部外者の俺は、少し離れた所で見守っているだけしか出来なかった。
意識はあるみたいで、顔を押さえたまま俯いていた。
スコアブックを持った可愛らしい男子が、俺の方に駆けて来た。
「あの…貴方、この前の試合の時に、まーくんと帰った人でしょう?」
「あ、うん…」
まーくん?
「今日は、車?」
「そうだけど?」
急に馴れ馴れしいな……誰だ…。
「先生!この人、車だからまーくん家まで送ってくれるそうです!」
え?
病院行かなくて、いいのか?
先生は、「そうだな…お願い出来ますか?」と言うし。
誰かが折りたたみイスを相葉くんの横に持ってきて、相葉くんの体を支えながら座らせる。
相葉くんの荷物が用意されていて、先ほどのマネージャーっぽい男子生徒が相葉くんの側にいた。
「まーくん、少し落ち着いた?」
「うん、カズごめんね」
「この前のカメラマンさんが送ってくれますから…」
顔を両手で押さえたまんま、“え?”と言って顔を上げてから、また下を向いた。
「い、いいよ…タクシーで」
その男子はアメ色の瞳を俺に向けたから、側に寄った。
「相葉くん、今日俺車だからさ、送るよ」と告げた。
下を向いたまま、“…うん”と答えた。
何がどうなってる?
全然分からないわ。
親御さんに連絡を取りに行っていた先生が戻ってきて、俺に“お願い致します”と言った。
カズと呼ばれたその子に、支えられて立ち上がる相葉くんは、1人では歩けなかった。
俺は荷物を持ち、車の鍵を出した。
後部座席に、相葉くんとカズと呼ばれた子。
バックミラーで見ると、相葉くんはタオルで顔を覆ったまま、シートに深く凭れていた。
カズと言う子は窓の外を見ていた。
相葉くんの前で…聞いていいのか、悪いのか…。
今、相葉くんはどう言う状況なんだ?
ミラー越しに彼と目が合って、“あぁそうか”と呟く。
「俺、まーくんの
幼なじみで二宮カズナリって言います」
「あぁ…」
「貴方が、しょうちゃん?」
二宮くんに呼ばれて、戸惑う。
「カ、カズ、やめてよ」
相葉くんが言うと、二宮くんは“悪りぃ悪りぃ”と言った。
「あの日から、まーくんが“翔ちゃんがね〜”“翔ちゃんってねぇ〜”って言うもんだから、覚えちゃったよ」
何だか、あっけらかんとした2人に、こっちが“あっけらかん”状態で。
どうなってんだ?
「翔ちゃん…迷惑かけてごめんね」
「いや、俺はいいんだけどさ。大丈夫なのか?」
二宮くんが、タオルで顔を覆っている相葉くんをじーっと見ていた。
「大丈夫だよ、翔ちゃん」
と答えた。
つづく
幼なじみが崩壊して泣きそうな件について
どうも、お久しぶりですみません……。
先日『パーシャルタイムトラベル』を観劇してきました、みことです。
また1ヶ月以上ブログを放置してしまってごめんなさい。
その1ヶ月の間私がなにをしていたかっていうと、
『騎士団長殺し』読んでました。
いやべつに太字で言うことでもないし、別にハルキストでもないんですが(←)
まあミーハーなので、本屋に積んでたからなんか買って読んでみたんですよ。
そしたらなんと内容が、
めちゃくちゃグレートギャツビーだった。
ヤバいよ。
第1部なんかもうほとんどギャツビーですよ。
というわけで、騎士団長殺し未読の人でグレートギャツビー好きな方はぜひ読んでみてください。
少なくとも第1部は同じノリで楽しめると思います。
で、なんでそんな前置きをしたかっていうと、宙組『パーシャルタイムトラベル』も同じくらいヤバかったんです。
正塚せんせー、『君の名は。』見てからこの話考えたでしょ……?
感ハンパない!w
それこそもう宝塚版『君の名は。』だったと言っても過言じゃない!!
というわけで、ハリーの新作ラブコメディってことでちょっと心配になっていた皆様!!
めちゃくちゃ面白かったです!!
たぶん君の名は。にハマった人は同じノリで楽しめるのではないかなー。
とにかく、観終わったあとにまた観たい!と思わせてくれる素敵な作品でした。
正塚作品には珍しいこの爽快感……。
いや、色々ツッコミどころは多いんですけど、でもそれさえもどうでもよくなる爽快感ですよ。
だって、だって、マサツカ作品なのに、
レジスタンスが登場しなかったんだもの!(←そこ)
※以下、ネタバレ含みます。
☆ジャン(桜木みなと)
ジャンはごく普通の現代の若者。
宝塚のヒーローみたいなカッコよさがない、本当にふつーの男の子なんです。
中世にタイムスリップしたときも、なにかアクションを起こす前にスマホでパシャパシャ撮っちゃうようなw
でも、そんな普通の男の子って、宝塚で演じるの難しいじゃないですか。
だってあの桜木みなとだよ??
あの麗しすぎる端正な美貌をもって、"普通の男の子" なんてできます???
ずんちゃんレベルが"普通"なら、
世の男子はいったいどうなるんだってなっちゃうでしょ!?!?(暴言)
……なのに、それなのに!
本当に普通の男の子だったんですよ!!
あー!伝わるかな、この興奮!!
駅で電車待ってるとき横にいるかもしれない!みたいな妄想が許される、リアルに存在してそうな男の子なんです!!本当に!!
まずねー、舞台の始まり方からズルい。
開演アナウンスの前に、なんと桜木みなとがギターかついで舞台に登場するわけです。
それで、ストリートライブの準備みたいなのをしてるんですよ。
もうそこからなんかリアルで、私なんか観劇後、
ストリートライブしてるやんちゃな感じの男性が全員桜木みなとに見える魔法にかかってしまいました←
ちなみに桜木みなと様はそこからずっと出ずっぱりです。
絶対台詞量ハンパないと思う……。だってジャン以外に舞台回している人いないんだもん←
それでも全ての出番をなんなくこなしている(ように見える)ずんちゃんは本当にすごい。
そして若干定番化してきました、
バウ主演をするとなぜかいつもプンプンしている桜木みなと。
というわけで、チャーリー@相続人の肖像に引き続き、今回も初っ端からイライラしてます。
The☆王子様なハニーフェイスなのに、なんで演出家はずんちゃんにプンスカさせたがるんだろうね?
これはもう宙組の七不思議に数えちゃってもいいんじゃないかな??
まあ個人的にずんちゃんのふくれっ面は大好物なので
なんの問題もないんですけどね!!(ないんかい)
ただ奥さん、ジャンのことを単なるキレやすい普通の男の子だと思っちゃいけませんよ。
油断してるとね、奴はとんでもないことをするんですよ。
なんていうか、もうね……。
色気ハンパない。
この一言につきます。
いやね??
正直、前からずんちゃんのことが好きだったんだけどね??
はー、かわいいなー、好きだなー!って思ってたので、
あんまりずんちゃん=色気ってイメージはなかったのです。
ところがどっこい、
ラブシーンの色気どうした…?
桜木みなと様のラブシーンは、今回3回ほどあるわけなんですが、どれもウワッハー!!アヒャー!!って感じで(語彙力)
もうとにかくヤバい!!
まず1回目、シャーロット(遥羽らら)とのラブシーン。
ジャンのことを様づけで呼ぶシャーロットたんに対し、「ジャンって呼んで」ってお願いする時点でもうだいぶ萌えがすぎるのですが、
そのあと、嬉しくなって「ジャン!」を連呼するシャーロットたん(かわいい)に、
「静かに……」
とかなんとか言って、
シャーロットたんに顔を近づけて、シャーロットたんの唇に指をあてるんですよ!!!
もうその色気が……ハンパな……くて……(瀕死)
客席もさ、それまで「ジャン!」を連呼してるシャーロットたんのことを笑ってたのに……
桜木みなとの色気のせいでシーンって静まり返ったんだよ……?
たぶんみんな息してなかったんだと思う。
少なくとも私はできなかった(←ガチで瀕死)
しかしタイムマシーンのタイマーのせいでキスする前に現代に戻されちゃうずんちゃん。
そして2回目、シャーロットに失恋して、代わりにテスと恋仲になったあとのラブシーン。
このときも二人がいい感じの雰囲気になったところでタイムマシーンのタイマーがきれて現代に戻されるんですよー!
もう!!マサツカ先生ったら焦らすんだから!!!
……と思った矢先のラストのラブシーンがね……すごいんだな……これが……。
まずね?シャーロットが二人のために花束を贈るんですけどね??
テスにキスしようとしたジャンの目の前で、テスはからかってその花束をかざすわけですよ。
そしたらジャンは、
花束を持っているテスの両手をつかみあげて、強引にキスするんですよ……。
ねえ……こんなの見せられて、私はどうしたらいい……?灰になればいいの……?
しかもキスしたあと、「やっとキスできたね

」みたいな感じでふわっと笑うんですよずん様ー!!
なんだその天使の笑みはー!?
あなたは天使なのか聖母なのか神なのか、もうなんでもいいや好き!!!ってなりました(落ち着け)
というわけで、桜木ジャン素晴らしすぎました……。
これは何度でも観たいやつだ……(チケットはない)
☆テス/侍女テス(星風まどか)
今回の見所の一つはこれ!!
宝塚の王道から外れたラブストーリー!!
というわけで、主人公と結ばれる相手がプリンセスではなく侍女!という面白展開です。
そしてその侍女も、
幼なじみの騎士に失恋(?)しているという!
なかなか宝塚では見られない恋愛劇で意外性があって良かったです。
ただ気になる点が一つ。
ジャンの運命の相手が侍女のテスだとわかって、ジャンは現代に戻らず中世で生きる決意をするわけなんですが。
そのためにジャンは、タイムマシーンを破壊して現代に戻れないようにしようとするんです。
で、とった手段が「タイムマシーンを湖に沈める」。
……スマホだって水没しても壊れない作りになってるのに、なぜ文明の最先端を通り越してるタイムマシーンがそれで壊れると思ったのか、めっちゃツッコミたいところなのだが←
(なんなの?ジャンはアホの子なの?←)
まあ案の定、強固なタイムマシーンは壊れず、タイマーがきれてジャンは現代に戻されてしまうんですよね。
そして気がつくとジャンはショッピングセンターのど真ん中で倒れていた……(めっちゃ迷惑なやつ)
つまり、タイムマシーンを湖に沈めたまま現代に戻ってきちゃったため、ジャンはタイムマシーンを手に持っておらず、しかもその湖は現代では埋め立てられてショッピングセンターになっていた!!!
どうしよう!!タイムマシーンがないと中世に行けない!!
侍女のテスちゃんに会えない!!
ってなって、究極、
「ショッピングセンターを掘る!!」
という結論に至りそうになったジャンですが
(やっぱりアホの子)
なんと、現代のテスという女の子が侍女テスの子孫だったということがわかり、
侍女テスから代々の言い伝えで継承されてきた家宝(?)こそ、ジャンが湖に沈めたタイムマシーンだということが判明!
それを知ったジャンが一言、
「(中世の方の)テスが俺の手に渡るよう、これを届けてくれたんだ……」
としみじみ言う場面があり、観てる側としては本当によかったねー!って感じなのですが、
(そして実際そのあと中世に無事タイムスリップしてめでたしめでたしになるのですが)
ここで一つ疑問が浮かびません?
テスはどうやって湖の中のタイムマシーンを見つけたのか?
やっぱりこれは、テスが湖に潜って探しだしたパターンですかね……?
だとしたら、テス強すぎだろ……。
だって、湖だよ……?しかもジャンがどこに沈めたのかもわからないんだよ……?
それを潜水して片端から探しあてたのかと思うともう……テス最強説きたこれ。
その他にも、テスはシャーロットたんを突き飛ばしたり(悪意なし)、色々しでかしているので、
シャーロットもシャーロットで破天荒だけど、テスなかなか付き合うとなると大変よね……がんばれジャン!!
と思わず二人の恋の行方が気になってしまうみことでしたw
マサツカ先生の被害者(涙)
ハリーはどうして君の名は。的な世界観に反社会的要素を加えようとしたんだ……。
絶対合わないだろ……そこは普通に親友で良かっただろ……。
というわけで、
ジャンが昔所属してたやんちゃグループの仲間という、なんかちょっとよくわからないポジションだったため、
下手をすれば悪目立ちすること必須な役どころだったのですが、
もえこの演技力によりそんな事態が起こらなかったというのは本当に素晴らしい!!
しかしそのおかげで、毒にも薬にもならないようなキャラになってしまったのはもう本当に残念としか言いようがない。
もえこ……君は悪くないよ……悪いのはすべてマサツカだよ……←
まあどれくらい物語に影響力を与えないキャラだったかというと、
主人公の(元?)親友役ということで、『君の名は。』で言うところの勅使河原ポジションか?と思いきや、
まさかの瀧くんの友達(←名前覚えてない)のポジションだったというw
とにかくリシャール関係で張った伏線は見事に回収されないんですよね……なんでや……。
タイムスリップする前に中世の人が驚くものを準備しよう!と、ジャンが銃を手にいれようとしているとき、
昔ジャンに助けられた借りを返す、と言ってリシャールがジャンに銃をあげるのですが、
聞いてください。
この銃はその後一切使われません。(なんでやねん)
いや、一応中世には持っていくんだよ?
でもね、中世の兵士が「こんな複雑な細工見たことない!武器っぽいなー!すごいなー!」的な感想述べて、出番終了だから。
撃たないから。
戦闘シーンでも使われないから。
なんならジャンは
スマホで戦うだけだから。(新しすぎる)
他にも、2幕前半でようやく明かされる、クラリス(雪乃かさり)は実はリシャールの妹だったという設定とか、
これからの展開になにか関係してくるのか!?と思いきや、
それでクラリスの出番終了
という、なんともロックな退場きめてくるからな。
というわけで、マサツカ先生特有の男同士の友情に期待してる人(主に私)にとっては、今回はちょっと残念な結果でした。
むしろアパートの住民たちのほうが、ジャンと友情築いてた気がした……。
特にクレマン(凜城きら)とバルバラ(瀬音リサ)のキャラがいい味出してて好きでしたw
みんな純粋に変人すぎるwww
しかも二人とも中世のキャラも濃いのよねw
おかげで笑いが絶えなかったぜw
あ、ちなみに、もえこの中世パートのキャラはピエールというシャーロットの恋人役なのですが、こちらもやっぱり影薄め……。
敵役のオーギュスト(希峰かなた)くんが素晴らしいコメディアンヌっぷりでキャラ濃かったのもあるし、
なにより君さ……
シャーロットを恋人にするから……。
そりゃ君の影も薄くなるよ……。(詳細は後述)
☆街の女/シャーロット(遥羽らら)
プログラム読んでキャストみて、
「はっはーん、これはりんきらかもえこが2番手だな?」
と予測をたてて観劇していた私が開幕30分で気づいた事実。
これ……2番手ららちゃんだな!?
いやもうびっくりしたよ。
美味しいところ全部かっさらっていったもん、この人。
もう最後のほうなんか、シャーロットが「ジャン」っていうだけで笑いおこってたからね??強すぎない??
しかも、今回男の友情が描かれなかったわりに、シャーロットとテスの女の友情はしっかり描かれてたから、もうほんとにシャーロットが2番手にしか見えなかった。
ららちゃん最強すぎ。
正直the Wild Meets the Wildでは花乃まりあ様の最強っぷりがすごすぎてららちゃんはかわいい子ちゃんだと認識してたので、これほど面白い人だとは思わなかった……。
いやもうほんと、シャーロットたん最高すぎて上手いこと文章で表現できないので、とりあえず見て!!としか言いようがない自分が歯がゆい。
そして最後のフィナーレも最高of最高だった!!
個人的に、デュエットダンスで自分の前髪をいじりまくる桜木氏が一番ツボでした←
どんだけカッコつけるねん!!w
いやしかしそのときの色気も凄まじかったので笑いごとではなかったのですけどね←
最後、舞台挨拶が案外ふつーだったのがちょっと残念かな。
(お前は舞台挨拶になにを期待してるのか)
実咲凛音さんが観にきてらしたので、なにか特別にコメントされるかなーと思ってたのですが、そんなこともなく。
まあね!今さらコメントするような野暮ったい仲じゃないってことだよね!!
宙組95期尊い!!←
以上、まとまりのない文章にお付きあいくださりありがとうございました!w
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